卦辞
元(げん)吉なり。亨(とお)る。
鼎の卦は、食材を美味しく煮炊きするための器「鼎」を象徴し、物事が未熟な状態から成熟し、新たな価値を生み出すプロセスを示しています。「元吉、亨」という卦辞は、偉大な吉兆と円滑な進展を約束するものですが、それは単なる幸運ではなく、自己という器を磨き、中身を充実させる努力の結果です。
現代の生活において、この卦は「社会への奉仕と自己実現の調和」を説いています。今のあなたは、自分のスキルや経験を活かして、周囲の人々や組織に貢献する準備が整っています。具体的には、長期的な視点でキャリアを形成したり、家庭やコミュニティにおいて中心的な役割を果たしたりすることが推奨されます。焦って成果を求めるのではなく、忍耐強く人間関係やプロジェクトを「煮込み」、その質を高めていく心理的余裕を持ってください。あなたの内なる熱意が、周囲を肯定的な変容へと導くのです。自信を持って、器の大きい振る舞いを心がけることで、運気は大きく開かれていくでしょう。
卦体
鼎(かなえ)その趾(あし)を顚(くつがえ)す。否(あし)きを出(いだ)すに利あり。妾(めかけ)をその子を以(もっ)て得る。咎なし。
鼎(かなえ)に実(じつ)あり。わが仇(あだ)に疾(やまい)ありて、われに即(つ)く能(あた)わず。吉なり。
鼎(かなえ)の耳、革(あらた)まる。その行くこと塞(ふさ)がる。雉(きぎす)の膏(こう)食(くら)われず。方(まさ)に雨ふりて悔(くい)を虧(か)く。終(ついに)吉なり。
鼎(かなえ)足を折(お)り、公(こう)の餗(しゅく)を覆(くつがえ)す。その形(かたち)渥(あく)たり。凶なり。
鼎(かなえ)黄耳(こうじ)、金鉉(きんげん)なり。貞(ただ)しきに利あり。
鼎(かなえ)玉鉉(ぎょくげん)なり。大(だい)吉なり。利(り)あらざるなし。