第53卦 渐の意味と解釈と卦辞解説
卦辞
女(じょ)帰(とつ)げば吉なり。貞(ただ)しきに利あり。
53番の卦「渐」は、順序正しく段階を踏んで進むことで、最終的に成功を収めることを意味します。
このページでわかること
- 第53卦 渐の基本的な意味
- いまの判断にどう読み替えるか
- 仕事・恋愛・金運で見るときの入口
入口の選び方
まず卦辞で全体の調子をつかみ、次に総合解説を読み、恋愛と仕事の切り口を見比べ、最後に各爻で具体的な動きを確認する読み方が使いやすい構成です。
知恵の助言
この53番「渐」は、山の上に木が育つように、物事が順序正しく段階を追って進んでいく様相を表しています。
総論
現状は、物事が動き出したばかりで、まだ基礎固めが必要な段階にあります。流れとしては、一気に結果を出すのではなく、時間をかけて徐々に高みへと昇っていく「漸進」の運気です。機会は、着実な努力を重ねることで信頼を得たり、地位を確立したりできる点にあります。注意点は、決して焦ってはならないことで、順序を飛ばそうとすると失敗します。行動指針としては、目の前の一歩を確実に踏み出し、周囲の環境やルールに従って行動することです。
要点
山の上に木が生える卦象であり、自然な成長と順序を象徴します。鴻(おおとり)が飛び立つ場所を変えていくように、段階的に環境を変えながら進むことが吉とされます。順調に進むためには、正しい手順と忍耐が不可欠です。
行動の指針
急がず、今置かれた場所で最善を尽くしてください。大きな目標に向かう前に、まずは足元の安定を図ることが大切です。周囲の人々との調和を保ちながら、計画的に行動を進めていくことが成功への近道となります。
注意点
欲深くなり、順序を無視して一足飛びに成功しようとしないことです。また、自分の立場をわきまえず、無理な行動に出ると災いを招きます。焦る気持ちを抑え、時の熟すのを待つ姿勢が必要です。
爻辞の詳細
鴻(おおとり)、干(みぎわ)に漸(すす)む。小子(しょうし)危(あやう)し。言(こと)ありといえども、咎(とが)なし。
鴻(おおとり)、磐(いわ)に漸(すす)む。飲食衎衎(かんかん)たり。吉なり。
鴻(おおとり)、陸(おか)に漸(すす)む。夫(お)征(ゆ)きて復(かえ)らず、婦(め)孕(はら)みて育(そだ)てず。凶なり。寇(あだ)を禦(ふせ)ぐに利あり。
鴻(おおとり)、木(き)に漸(すす)む。或(あるい)はその桷(たるき)を得(え)れば、咎なし。
鴻(おおとり)、陵(おか)に漸(すす)む。婦(め)三歳(さんさい)まで孕まず。終(ついに)これに勝(た)つものなし。吉なり。
鴻(おおとり)、陸(おか)に漸(すす)む。その羽(はね)用(もっ)て儀(ぎ)となすべし。吉なり。