内卦
兌
外卦
巽
中孚
「 豚魚(とんぎょ)なれば吉なり。大川(たいせん)を渉(わた)るに利あり。貞(ただ)しきに利あり。 」
卦辞
豚魚(とんぎょ)なれば吉なり。大川(たいせん)を渉(わた)るに利あり。貞(ただ)しきに利あり。
中孚とは、内なる誠実さ、すなわち「真実の心」が天地万物に通じる状態を示唆しています。「豚魚吉」という卦辞は、たとえ知性の乏しい存在であっても、純粋な誠意には感応するという真理を語っています。現代社会において、これは巧みなレトリックや計算高い戦略よりも、飾らない「ありのままの姿」がいかに強力な影響力を持つかを教えてくれるでしょう。
「利涉大川」とあるように、内なる確信があれば、困難な大河も渡ることが可能です。日々の生活において、もし対人関係や仕事で行き詰まりを感じたなら、自分の言葉や行動の根底に「真実」があるか深く省みてください。作り笑いや表面的な妥協ではなく、自分の信念に基づいて発信することで、周囲との深い共鳴、いわゆる信頼が生まれます。これは心理的な安寧をもたらし、意思決定の迷いを消し去ります。己の内なる声に忠実であり続けることこそが、最も確実で優雅な成功への道なのです。
卦体
初九
虞(おもんぱか)れば吉なり。他(た)あれば燕(やす)んぜず。
九二
鳴(な)く鶴(つる)陰(かげ)にあり、その子これに和(わ)す。われに好爵(こうしゃく)あり、われなんじとこれに靡(とも)にせん。
六三
敵(てき)を得(え)。或(あるい)は鼓(こ)し或は罷(や)め、或は泣き或は歌う。
六四
月幾(ほとん)ど望(ぼう)なり。馬匹(ばひつ)亡(うしな)わる。咎(とが)なし。
九五
孚(まこと)ありて攣(れん)如(じょ)たり。咎なし。
上九
翰音(かんおん)天に登る。貞(ただ)しけれども凶なり。